フィールドシーケンシャル液晶

前回のエントリでプラズマはチラチラして画質が悪くてたまらん、と書いたんだけど、そういえば液晶でも同じような物がありました。
疑似フルカラーと呼ばれるパネルのことです。安物PCメーカーのDELLが3年くらい前に売っていたPCに付属していた液晶モニタがこれだったと思います。パネルはフルカラーではなくて、時分割で二つの色を高速で切り替えてその中間の色を表現することでフルカラーということにしてしまおうという代物です。
これ、ぱっと見ただけじゃ気づきにくいのですが、暫く使っていると違和感を感じるようになります。画面をじーっと眺めていると、プラズマのようなチラチラが見えてきて、頭が変になってくるのです。こういうクソパネルを普通のフルカラー液晶として平気で売りつけるのがDELLの企業体質です。消費者としてはネットの評判を見て取捨選択するしかありませんね。あるいは消費者庁こんにゃくゼリー以外の仕事を与えるためにしっかり通報もしておきたいところです。
ところで時分割式液晶と言えば、フィールドシーケンシャル方式と呼ばれる液晶パネルが一部で大流行したことがありました。一部というのは株式市場なんですが、ITバブル崩壊期あたりに不動産業のヒューネット(証券コード8836、現在は株式会社RISE)が突然液晶事業への参入を発表したのですね。そのときに使われた投資家向け喧伝ワードがフィールドシーケンシャル液晶でした。これはRGBの3色を高速に切り替えてフルカラー表示するという離れ業です。既存の液晶パネルよりも画素数が3倍稼げるので高精細だと謳っていました。しかしまあ、疑似フルカラーですらチラチラして使い物にならないのに三原色の高速切り替えなんて無理な話でして、案の定実際に製品が世に出ることはありませんでした。
フィールドシーケンシャル液晶の実物はサムスンあたりが展示会に参考出品することはあったように思いますが、私は実物を見たことがないです。一度見たかったものです。
記念にヒューネットの株価チャートを貼っておきます。

(追記)
東芝松下ディスプレイも試作機は出していたようですね。
さらに岡谷電機産業の製品が空港の電光掲示板に採用されているようで。確かに遠くから眺める分には方式上の問題は無いのでしょうね。