日銀の独立性

関係閣僚「カチン」、日銀総裁に集中砲火
読売新聞 9月10日(金)19時16分配信

10日開かれた月例経済報告の関係閣僚会議で、円高への対応を巡り、日本銀行白川方明総裁が集中砲火を浴びる一幕があった。

 白川総裁は7日の記者会見で、「為替相場は(金融)当局が自在にコントロールできない」と発言し、一段の円高を招いたとの批判を浴びたばかりだけに、円高阻止に向けた日銀の反応の鈍さに、政府のいら立ちが爆発した格好だ。

 会議では直嶋経産相が、「G8やG20などの国際的な場で、為替に対する問題提起を強いメッセージとして発するべきだ」と、口火を切った。これに対し、白川総裁は「国際的な場での問題提起は重要だ」としながらも、「必要な場合には適切に対処する」と応じた。

 紋切り型の“答弁”にカチンと来た直嶋経産相は、「日本のメッセージがあまり見えてこない」と日銀の対応を強く批判した。さらに菅首相も「国際的な場で、日本からもっと明確なメッセージを出すべきという意見が、政府と民主党内にあることを日銀は認識してほしい」と同調した。

日銀の独立性というけれど、これは政府にとって実に都合の良い仕組みなんだと腑に落ちた。
国の経済をどう運営するかにおいて、政府と日銀は一体的な責任を持つのが当たり前だが、実態はこの責任を過剰に分離してさらになすり付けを行う仕組みになっているわけだ。
多くの政治家に比べて日銀総裁は見識があるし通貨の不安定化を望まないから、政府に対して表だった政策批判はしない。すると必然的に日銀が諸悪の根源のように叩かれることになる。
このような状況では、政府が経済政策を適切に実行できていないことを意味するし、主導的にこれを改善する意志もないと読み取れるから、事態はさらに悪化することになる。
いま民主党は総裁選などといっているが、まあ、この政府よりは小澤の方が数段良いだろうと思うよ。