大証金

日証金との経営統合の検討を開始すると15日に発表して、株価も上がっている大証金を注目しています。
まず基本スペック。

日証金 大証
時価総額 33,919 6,512
純資産 116,212 17,692
現預金 101,539 6,927
株価 362 176
一株純資産 1,245 405

どっちもPBRが低いですね。さらに現預金よりも時価総額が低いところに注目したい。
大証金はだいこう証券ビジネスの株式を野村総研に買い取って貰ったので、現預金がさらに1,440増えています。

次に大証金の株主構成。

株主[単]8,938名<12.3> 株数 持株比率(%)
だいこう証ビジネス 429 11.6
日本トラスティ信託口 220 5.9
野村ホールディング 200 5.4
みずほコーポ銀行 166 4.5
三菱東京UFJ銀行 166 4.5
りそな銀行 166 4.5
三井住友銀行 166 4.5
新生銀行 109 2.9
資本市場振興財団 84 2.2
資産管理サービス信託銀行証券投資信託 69 1.8

株を持ち合っていただいこうが大株主なんですね。次点は野村ホールディングスですが、大量保有報告書によると、この200万株は10/3に野村證券に貸し出されているようです。

ちなみにだいこう証券ビジネスの株主構成はこのように変わりました。野村グループで5割超になりました。

異動前 異動後
野村総研 9.96% 36.32%
野村ホールディングス 20.18% 20.18%
大証 19.59% 0%

あとは大証金の最近の値動きを貼っときます。

今日の値動きですが、朝方180円を超えて暫くしてから180円のところに5万株の売り板が出ました。お昼には10万まで増えて、引けで5万でした。この蓋をするような行為は何なのかな、野村の安定操作ですか?とか思ったりして。

本日引けの大証金の板。

売  気配 
300  183   
3,400  182   
6,400  181   
54,000  180   
1,200  179   
4,100  178   
600  177   
3,600  176   
  174  5,500
  173  7,100
  172  4,100
  171  1,300
  170  4,900
  169  11,800
  168  23,700
  167  300

それでどんな風に経営統合するかですが、両者の規模が違いすぎるので日証金大証金を吸収することにはなるのでしょう。TOBなのか株式交換なのかはわかりませんが、TOBの方が大証金の株主には有益です。
野村證券が大量の株券を借り受けていることから、統合方法を検討しているのは野村證券であろうし、大証金の大株主であるだいこう証券ビジネスの大株主が野村であるし、日証金が1000億円超の現預金を持っていることから、TOBの可能性が高いんではないかと思ったりします。

次にTOB価格についてですが、大証金の一株純資産が405円ですのでこれより安ければ日証金は負ののれん益を計上できちゃうわけです。さらに大証金の持つ現預金に目をやると、だいこうを売却して得た14.4億円を加味して83.6億円(1株当たり229円)にもなるのです。

仮に日証金が1株229円でTOBしたとしても、日証金の金庫からは1円も現金が減ることはなく、現預金以外の資産をタダで手に入れることができてしまいます。なんということでしょう!

大証金、どんどん買わなきゃ!