順張りと逆張り

株式投資するにあたってその手法は大きく順張りと逆張りに分けられると思います。どっちが良いという話をするつもりは無いんだけど、特に逆張り空売りについて正しい戦略で臨んでいない人が多いんではないかという気がしてます。

仮にA株は1000円から1200円のレンジにほぼ収まるという見立てをしたとして、そしてそれが正しかったとします。その場合は1150円で空売りするのは正解です。ですが、その後予想に反して1250円まで上昇することもあるはずです。さらに1500円になり1800円になったとします。これもありえることです。ただ、だからといって自分の判断が間違っていたわけでもないのです。元々100%当たるつもりではなかったのだから、この程度のことで間違いを認めてはいけません。数日後には1200円まで下がる公算は大きいのですから。

しかしながらこのような場合、多くは自分が間違っていたと考えて損切りをするものです。その後1200円に戻った株を見て、悔し涙を流すわけです。変な話ですね。

じゃあ何がいけないのかというと、もっと具体的に考えればわかります。例えば200万円の資金のある人がA株を1150円で1000株空売りしたとします。115万円です。このとき自己資本に対して58%のポジションを持ったというところに注目するべきです。58%のポジションを持つ程度の自信があったということです。

1500円に上がったらどうなるでしょうか。含み損が35万円ですから、165万円の自己資本に対して150万円の売りポジションとなります。これは91%です。1800円になったら含み損が65万円ですから135万円の自己資本に対して180万円の売りポジションです。133%にまで上がりました。

これでおわかりだと思いますが、売りポジションを取ったまま放置すると当初考えていた許容リスクを大きく超えてきてしまうことがあるのです。だから毎日ポジション調整をしてリスクが大きくならないようにしなければいけません。つまり株価が上がったらちょっとずつ買い戻さないといけないのです。

これはとても面倒くさい作業なので、几帳面な人じゃないと継続できないと思います。なのでそもそも裸売りはしないとか、一銘柄に集中しないとか、面倒なので少しの損でもロスカットして忘れてしまうとかいうルールが求められるわけです。

ちなみにこれは100%を超える信用買いをしたときにも当てはまります。